今日、母親が知人から頂いてきた紫色をしたとうもろこしを食べました。 普通、店で売られているとうもろこしは大抵ハニーコーンとか言う黄色か、 黄色と白のまだらで、皮も柔らかくて甘くて大粒ですが、 これはどうやら原種に近いらしくて、皮が一寸硬めで、粒も小さく、 とうもろこし自体の大きさも普通の黄色いのの半分くらいです。 でも、もっちりしていて美味しかったです。
ところで、とうもろこしといえば中米が原産地で、 マヤでは日常の食事以外にも神にささげる食物として珍重されていました。 神様に奉げる食べ物、といえばわが国日本でまず真っ先に思い浮かぶのは、 正月の鏡餅でしょうか。 土地により、様々に供えるものは違いますが、 大和民族の場合は必ず御餅を供えます。 後は、御神酒、という言葉もあるように、お酒、この場合は清酒ですね。 神様にささげる食べ物は、その土地の文化や習慣を 表していることが多いのですが、そう考えると、 どちらもお米から作られるもの、です。 昔から、お米をいかに大事にしてきたかがよく分かります。
で、先ほど日本人と書かずに大和民族、と但し書きしたのは、 同じ日本人でもアイヌなどの少数民族は、お米を神様に供えないからです。 他にも、お米を供えない人々が、山間部の隠れ里のようなところに 昔はいたそうです。 つまり、彼らはお米を神聖視しない人々、農耕民族ではなく、 狩猟中心に暮らしている人々なわけですが、 実は私このこと知ったのは本当につい最近です。 同じ日本人のことなのに恥ずかしや。
今じゃもうだいぶ昔の習慣も廃れてしまって、 正月には大抵の家庭で、惰性的に鏡餅を飾りますが、 こういう、日本の中の知られざる少数民族のことや、習慣の違う人々、 昔に遡って、大和朝廷に滅ぼされた熊襲とか、 土蜘蛛とかももう少し研究が進むと良いのにな、と思います。
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